〜暮らし・農〜 伝えていきたいものがある

一見グロテスクで、毛嫌いされがちなミミズ。

そのミミズの活躍を知る事で、新しい世界が見えてくるかもしれない。

ウネウネした動き、独特の艶・姿からは想像出来ないかもしれないが、
彼らの、大地を耕す能力は、そんじょそこらのヤツには負けない価値がある。

なぜならミミズは、土の中に空気を通し、土を細かく砕き、肥沃な土壌を保つ為に、大切な役割を果たしてくれているのだから。

やんちゃくれが、どれだけ汗水流し、頑張って土壌作りをしたって、ミミズや微生物の働きがなければ、土の芯は堅いまんま。
ミミズが居なきゃ、土は固まってしまうんです。

ミミズは自然の鋤(すき)と言われるぐらい働きもの。

土の中を移動する時に出来る穴は、空気の通りを良くし、微生物の繁殖を促進させてくれるし、穴があいた土は水を浸みこませ、根を通しやすく、そして作物に快適な湿度条件を保ってくれる。

もしミミズが土の中に居なかったら…。
そんな事、考えたことありますか?

ミミズが居ない土…ミミズも住めない土壌…。

そんな世になれば、作物はじめ、色んな植物は滅亡すると言われても、不思議はないそうです。

ミミズは穴を掘りながら、土を飲み込んで消化し、土を排出する。
土の中の様々な物質を分解して、作物に必要な物質に変えてくれる。

そんな働きがあるからこそ、肥沃な土壌が出来上がってくる。

そして、忘れちゃならないのが糞!糞・糞・糞です!

ミミズの糞には窒素はじめ、リン・カリと、作物に必要な物質が、メチャ含まれてる。

それは作物を育てるうえで、最高の肥料になる。

だけど…先日、悲しい話を聞いた…(ToT)

原発で汚染された土壌の中から、セシウム汚染されたミミズが出てきたんやて…。

汚染された土壌で生きるミミズは、それらの汚染物質を体の中で濃縮して「毒ミミズ」と化す(ToT)

そのミミズを食べた鳥などの生き物が、中毒を起こしたり、死んだりするケースがあると…。

ミミズは、命に忠実に生きてるだけやのに…。
汚染濃度に強い「毒ミミズ」に変わらされるんや!ひど過ぎる(ToT)

微生物が働きやすい、ミミズも喜ぶ環境を作るのも人間だが、あらゆる自然・生態系を壊すのも人間。

ミミズの体内を通った有機物が、団粒状となって、ふかふかの土をプレゼントしてくれるってのに、被災地に生きるミミズを毒を吐き出すものに変えた。

うちらが、美味しい美味しい言うて食べる農作物は、ミミズや微生物の力があってこそのもん。

人間の力だけでは、どうにもならん。

生きにくい世とは、人間だけのもんやない。
便利さを求め、科学が進歩したけれど、犠牲になったものも多い事、忘れたらアカンのや…。

ミミズから広がる自然への思い…。
それは、伝えていきたいものでもある。